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2005/3/29
アジュディミツオー世界を相手に大奮闘

 世界最高峰のレースを終えた川島正行調教師、内田博幸騎手の顔は達成感に満ち溢れていた。

 UAEドバイ、ナドアルシバ競馬場で3月26日に行われた国際GI「ドバイワールドカップ(ダート2,000m)」に出走した唯一の日本馬“アジュディミツオー”。地方所属としては史上初の海外遠征になる。

 世界最高賞金を誇り、ワールドチャンプを決するこの歴史的な一戦に集いしは、欧米や中東など各国のトップホースたち。無論、アジュディミツオーも日本代表に相応しい実績と能力を兼ね備え、来るべき大舞台に万全の体制で挑む。

 そして、迎えた21時20分(日本時間27日午前2時20分)、大歓声に包まれ12頭がゲートイン。栄光までの2,000メートル、世界一の称号を賭けたレースのスタートが切られた。
 10番枠から飛び出したミツオーは幾分後手を踏んだものの、天性のスピードで好位集団に追いつき、最初のコーナーを通過。逃げる1番人気のローゼズインメイ(米)が作り出すペースにひるむことなく3番手をがっちりキープした。
 しかし、最終コーナーから直線へ入る頃、懸命に走るミツオーを突き放すローゼズインメイ、そして後方からもライバルたちが脚を伸ばし、交わし去る。これが世界のサバイバル競馬、最後まで強くて速い馬だけが勝ち取る栄冠。
 だが、それでもミツオーは内田騎手の手綱に応え、全力でドバイの地を駆け抜けた。順位は6着、確かに負けは負けであるが、全てを出し尽くした結果のこと。世界のひのき舞台での6着は大健闘だ。

 日本の競馬ファンに大きな夢を見せてくれたアジュディミツオーは、29日の夜に帰国し、4月末に検疫を終えるとのこと。まずは彼の激闘を労い、そして更なる活躍を祈るばかりである。