厳しい寒さが去り、木々の装いに春の訪れが感じられる4月5日。第85期騎手候補生の入所式、および1年前に入所した83期生、半年前に入所した84期生の中間査閲(技術披露会)が催された。 |
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これまで1年に2回(4月・10月)行われてきた入所だが、85期生から応募者および騎手需要などの変化により1年に1回とした。また新たな取組みとして入所式に先駆け1週間の体験入所を行ない、本人の意思確認のうえで正式な入所生として取り扱うこととなり、体験入所の間に1名が辞退したことから85期生は11名となった。 |
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入所式には、那須塩原市長、神奈川県川崎競馬組合事務局長等の来賓を始め調教師、父兄等の約70名が出席し挙行された。 |
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中間査閲では、84期生4名が一人ずつ愛馬を操り、13個、高さ90cmの障害を全員が馬の飛越拒否や障害物を落下させることなく完飛させ、多く関係者から温かい拍手で称えられた。 |
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83期生9名は、本走路で1頭ずつキャンターを行なう中、候補生自ら書いた1年間の想い出コメントが放送され、見守る父兄の胸を熱くさせた。 |
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その後2頭、3頭立てによる発走・直線追込み操作(720m)の技術を披露した。 |
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これを終えた在所生は中間査閲を終え厩舎に戻り、久しぶりに両親と面会。愛馬のこと、センターの生活のことなどをお喋り。たくましく成長した我が子を見た母親が「我が子ながら惚れ直した。」と感激のコメントも聞かれた。 |
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おばあさんも孫の晴れ姿を見にセンターへ、家族そろって記念写真。
皆さんいい表情でした! |
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一方、入所生はこれから始まる2年間の生活に不安な面持ち。それを心配し、励ます両親。 |
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・・・ご父兄へ、『あなたの息子を信じなさい。騎手になるという夢を実現するために技術を習得するとともに、規則正しい共同生活の中で、お互いを労わり協調していく術を身に付けていくはずです。先輩達のように』・・・(教養センター教官一同) |
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センターを卒業して25年、今でも現役で活躍しているA騎手は、息子がセンターに在所しており、家族とともに中間査閲を見学に遠路はるばる来所。
彼は当時の候補生時代を思い起こし、訓練が厳しかったこと、教官が怖かったこと、また仲間のことや訓練馬や教官馬の馬名や癖までも、あたかも昨日のことのように語り、話が尽きなかった。
そして「振り返って見れば、センターでの教育は、騎手養成が目的であるが、それを離れても人間形成の場としても非常によかったと思う。厳しい訓練や団体生活から多くのことを学び、今日の自分があるのはここで学んだからこそと思う。自分の息子がここで教育を受けることは良い体験と思う。」とセンター教官冥利につきるありがたい言葉を頂いた。 |